「笑う門には福来る(わらうかどにはふくきたる)」と言われます。「門」とは、一家・一族のことで、家族全員がニコニコ楽しく笑って暮らしていると、「福」が舞い込んでくるというのです。
しかし、夫婦や親子や兄弟でいさかいが起こると、途端に家族から笑いがなくなり、福も逃げていってしまうものです。
聖書には、「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。これが、キリスト・イエスにあって神があなたがたに望んでおられることです」(Ⅰテサロニケ5:16~18)と書かれています。
きっとあなたも、「このように生きられたら、どんなに素晴らしいだろう」と思うことでしょう。
3・11の東日本大震災は、起こってから4年9カ月が経過し、徐々に風化されつつありますが、日本の歴史を二分するような大きな出来事でした。
震災直後は、街頭から笑顔が消えてしまいました。東北で苦しみ、悲しみを背負いながら一生懸命に生きている人に対する配慮もあったと思いますが、根底には、震災の被害と原発問題、政治や経済の混沌とした状況の中で、未来に希望を持つことが難しかったからだと思います。
最近では、正規の住宅に住める人と、仮設住宅での生活を余儀なくされている人の間で格差が生まれています。私たちは、一番苦しんでいる人、一番弱い人の目線を忘れないで生きていきたいものです。
「いつも喜んでいなさい」と「すべての事について、感謝しなさい」の言葉の間には、「絶えず祈りなさい」という言葉がはさまれています。「いつも喜び、すべての事について感謝する」ためには、「絶えず祈る」ことが鍵のようです。
「絶えず祈りなさい」は、さながら「いつも喜んでいなさい」と「すべての事について、感謝しなさい」のサンドイッチのパンにサンドされた具のようなもので、表面から見えにくいですが、そこにうま味があり、力が隠されています。
祈りは、誰に向かってささげたらいいのでしょうか。
天地万物を創造され、人間の全ての喜怒哀楽と負の遺産である罪を背負って十字架で死に、復活してくださった方に祈るとき、どんな最悪で絶望の状況にあっても、絶対的な希望を持つことができます。
私たちが、確かな希望を見いだし、その希望を土台とした笑顔で笑うことができたら、家庭も地域も日本も明るくなり、そこに福がやってきます。
私が務める教会の名前は、「新宿福興教会」といいます。もともとは、「福音(グッドニュース・ゴスペル)」と「復興(リバイバル)」を縮めた名前ですが、国と社会の中に「福が興る」「福を興す」働きをしていきたいと願い、今日も祈ります。
「笑う門には福来る」。共に真の福を興し、幸せな国と社会をつくっていきましょう。良い一日でありますように。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
■ 外部リンク:
新宿福興教会ホームページ
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