除霊のためにお金を貸してほしいと言われ、現金1000万円を預けたがほとんどだまし取られたとして、宮城県仙台市在住の男性(39)が、同県岩沼市の50代の男を詐欺の容疑で訴え出た。容疑の男は「日蓮宗観音教会」と名乗って活動。過去にも同様の手口で男女7人から1億円を越える現金をだまし取り、実刑判決を受けていた。河北新報が29日伝えた。
告訴状によれば、男は昨年10月16日に岩沼市にある同教会で、男性に「除霊のために800万円を預けてほしい。必ず返す」と言い、800万円を借りた。同月27日にもさらに要求し200万円を借りたが、期限であった今年7月下旬を過ぎても返済せず、10月末に130万円を返し、それ以来連絡がつながらなくなったという。
男は96〜98年に僧侶として、同様の手口で現金をだまし取り、金を競馬やバカラ賭博に使っていた。男性の代理人である斎藤拓生弁護士は、過去と同様の手口を用いての詐欺で、「極めて悪質だ」と語っている。