虚偽の収支報告で政務活動費など約910万円をだまし取ったして、詐欺と虚偽有印公文書作成・行使の罪に問われていた元兵庫県議員の野々村竜太郎被告(49)が24日、午後3時から神戸地裁で開かれる予定だった初公判を欠席した。「精神的に不安定になっている」と弁護士にメールがあったという。NHKなどが伝えた。
野々村被告は、2011〜13年度の政務調査費や政務活動費について、344回にわたって日帰り出張を繰り返したなどとする虚偽の収支報告書を作成。兵庫県が野々村被告に支払った計約1680万円のうち、約910万円をだまし取った疑いが持たれている。
昨年7月に開いた会見では号泣したことで注目を集めた。野々村被告はこの会見以来、公には姿を見せておらず、24日午前0時には自身のブログに「報道関係者等の皆様」という見出しの記事を掲載し、今回の初公判に伴う取材を固く断るとする内容を書いていた。
野々村被告が出廷しなかったため、審理は延期されることになった。今後の裁判の日程は検察や弁護士があらためて協議するという。