東京都品川区に拠点を置く稲川会系の暴力団幹部、崔慶一(さい・けいいち)容疑者(43)=韓国籍=と、千葉県のイベント会社社長、竹田勝司容疑者(70)ら4人が、暴力団との関係を隠蔽して、昨年11月に東京都内のホテルでものまねショーを開いたとして、詐欺容疑で警視庁に逮捕された。このショーには、芸能プロダクションに所属する複数のタレントが出演し、約1000万円が暴力団の資金源になったとみられている。NHKなどが伝えた。
NHKによると、ものまねショーは崔容疑者と竹田容疑者が企画。ホテルの約款では、暴力団関係者が使用することはできないことになっていたが、それを隠して竹田容疑者が会場の使用を申し込んだ疑いが持たれている。竹田容疑者は容疑を認めているが、崔容疑者は黙秘しているという。
ものまねショーのチケットは1枚3万5000円で、崔容疑者が普段みかじめ料を取っている東京・五反田駅周辺の風俗営業店関係者らに販売し、約1000万円の利益を得ていたとみられる。ショーには約300人が集まったという。
東京都暴力団排除条例では、暴力団員が自らが暴力団員であることを隠す目的で、他人の名義を利用してはならないと定めており、また一般人が暴力団員に自己の名義を利用させることも禁止している。