日本におけるテーマパークの先駆けとして1961年にオープンし、2006年に閉園していた「奈良ドリームランド」の跡地(奈良市)の公売が10日に行われ、唯一応札した不動産会社のSKハウジング(大阪市)が最低入札価格の7億3000万円で落札した。国内主要紙が同日伝えた。
跡地は約29・8ヘクタールで、東京ドーム約6・5個分の大きさ。昨年11月にも公売が行われたが、入札者がいなく、今回再度公売にかけられた。用途について、SKハウジングはまだ未定としている。
所有会社が固定資産税など約6億5000万円を滞納していたため、奈良市が差し押さえていた。すぐ近くには鴻ノ池運動公園があり、奈良駅からも車で10分程度の立地。市街化調整区域にあるため、スポーツ施設や福祉施設など公共性の高い施設しか建てられないという。また、遊具なども放置されたままで撤去に費用がかかる。
奈良ドリームランドは1961年開業。最盛期は年間入場者160万人を数えたが、2001年に大阪市にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が開業し、入場者減少に拍車がかかった。2006年の閉園時には、年間入場者は40万人にまで減少していた。