アルゼンチンを公式訪問しているフランソワ・フィヨン仏首相は8日、首都ブエノスアイレスのを訪問し、同教会内にある、アルゼンチン軍事政権時代に海軍に誘拐、拷問され、1977年に亡くなったフランス人修道女レオニデ・デュクエットの墓を訪れた。AFP通信が9日伝えた。
中立の立場を取り、第二次世界大戦には参戦しなかったアルゼンチンでは、1943年からフアン・ペロンを中心とする軍事政権が成立。クーデターにより一時期民政となるが、1976年よりホルヘ・ラファエル・ビデラ将軍によって再び軍事政権が復活し、1983年まで続いた。1976〜83年の軍政時には、都市ゲリラ排除などの名目で「汚い戦争」が行われ、ペロニスタ、労働組合関係者、一般市民など多数が殺害された。
同通信によれば、フィヨン首相は3日間アルゼンチンを訪問し、日程ではクリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル大統領の就任式に主席が予定されている。