今月19日に投票日が迫る韓国大統領選で、ソウル市中浪区にある金蘭教会のキム・ホンド牧師が今月2日、保守系野党ハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)候補(前ソウル市長)を支持するよう呼び掛ける説教を行ったとして、ソウル市選挙管理委員会から不法選挙運動の疑いで告発された。韓国の朝鮮日報が5日報じた。
同紙によれば、キム牧師が同市江南区にある所望教会長老の李候補について、「イエス様を深く信じる長老が大統領になるように祈ろう」「(李候補のために)今から3日間の断食祈祷を始めてほしい」などとの説教したことが問題となっている。キム牧師は、今年7月の礼拝でも同候補への支持を求める説教をしたとして、選管から警告を受けていたという。
今回の韓国大統領選には史上最多となる12人が候補者登録し、李明博候補に加え、無所属の李会昌(イ・フェチャン)元ハンナラ党総裁、進歩系旧与党である大統合民主新党の鄭東泳(チョン・ドンヨン)元統一相による有力3氏が争う構図となっている。
しかし、同紙が6日実施した最新の支持率調査によれば、李明博候補の支持率は前回(先月25日)比5.6ポイント増加の43.9%で、17.5%(前回比1.8ポイント減)の李会昌候補、16.1%(同1.7ポイント増)の鄭候補を大きく上回っており、残り10日余りとなった選挙戦で、李明博候補の圧倒的優位は揺るがないとの見方が強い。