【CJC=東京】パキスタンでは少数派キリスト者の実業家パルヴェズ・ヘンリー・ギル氏が2年前、抑圧にあえぐ仲間のために何かするべきだと神が語り掛ける夢を見たとして、カラチに高さ42メートルもの十字架を建設中。
イスラム教過激派によるキリスト者への襲撃がパキスタンでは続いている。2013年にはペシャワールの全聖徒教会でタリバンによる自爆テロがあったが、この3月にもラホールで教会2カ所に自爆テロがあり、15人が犠牲となった。
AP通信によると、ギル氏は「パキスタンのキリスト者には信教の自由があることを示したかった」と語っている。十字架への批判があることも分かるが、それは神に委ねている、と言う。
十字架は、カラチ市中心部にあるキリスト教墓地の入口に建設中で近く完成する予定。墓地は英国統治時代に設置され、200年近くの歴史がある。完成後は墓地管理人が十字架の維持に当たるという。
パキスタン教会(聖公会)のサディク・ダニアル主教は、騒動が激化すれば十字架取り壊しも考えなければならないが、まずそんなことにはならないだろう、と言う。