大地震発生から1週間以上が経過したネパールでは、キリスト教団体も現地で支援活動を展開しており、テントや毛布、食料などの支援物資が被災者の元に届き始めている。
グッドネーバーズは、地震発生から3日後の先月28日、1回目の緊急物資配布として非常食キットや毛布など200世帯分を届けており、2回目の配布も計画している。ワールド・ビジョンは、1日までに仮設テント1600張、毛布600枚を配布。チャイルド・ファンド・ジャパンは1日、約800世帯を対象に1回目の食料配布を行った。
チャイルド・ファンド・ジャパンが食料配布を行った中部シンドゥパルチョーク郡パンゲタール村では、これが震災後初めての食料配布だったという。また、ワールド・ビジョンは物資支援のほか、被災した子どもたちの精神的負担を軽減するため、子どもたちが安全かつ自由に遊べる場所として、「チャイルド・フレンドリー・スペース」(CFS)を首都カトマンズに1カ所設置。今後も、被害の大きな都市を中心に計6カ所設置する計画だという。
キリスト教の国際宣教団体「OM(Operation Mobilization)」も、ネパール現地の教会と協力して、緊急に必要とされている、食料、飲料水、仮設シェルター、応急手当、トラウマを負った人々へのカウンセリング、祈りなどの支援を行っている。OMネパールは、現地に100人以上のスタッフがおり、これまで何十年にもわたってネパールで活動を行っている。初期の緊急支援がひと段落すれば支援の焦点を絞り直し、継続的な支援を行う予定だ。
一方、グッドネーバーズ・ネパールの事務局長は、「緊急支援から復興段階に移行するまで6カ月程度を見込んでおり、継続的な支援が必要です」と話している。
報道によると、地震による同国内の死者は、2日午後までに7千人を超え、負傷者も1万4千人以上に上っている。被害を受けた家屋は全壊・半壊合わせて約30万戸に上る。山間部では、地震発生から1週間以上たった今も、手当てを受けられずに取り残されている負傷者がいるとみられており、救助が急務となっている。また、倒壊した建物のがれきが被災者の生活再建の支障となっており、市街地では衛生状態の悪化も懸念されている。震災支援の募金は各団体のウェブサイトで。