デービッド・キャメロン英首相は、今年のイースター(復活祭)のメッセージで、教皇フランシスコやカンタベリー大主教と同様、世界中で行われているキリスト教徒への迫害について言及した。
キャメロン首相は、「イースターは、責任、自愛、憐れみ、謙遜、赦し、そして愛というキリスト教の真の価値観が反映される時です。私たちは自分の信仰に自信を持ち、これらの価値観を守るよう固く立つべきです」というメッセージを、保守党の関連団体である保守キリスト教交友会(CCF)のウェブサイトに寄稿した。
「特に、イエスに従う方の中に、迫害や死への恐怖の故にイースターを祝うことができない方がいることを覚えるべきです。このことこそ、私たちが自国内だけではなく、世界中で信教の自由と寛容のために闘う決意をさらに強くする理由なのです。福音はイエスが私たちに与えられた黄金律、『神とあなたの隣人を愛せよ』を思い起こさせてくれます」
キャメロン首相はまた、必要のある人に対し扉を開く教会の働きや、貧困などの苦しみに打ちのめされている路上生活者を助けるボランティアの働きをたたえた。「これは黄金律の語っていることの核心を語っており、また大きく強い社会を形成し、この国での幸福感をより高めるために、キリスト教がなし続けている甚大な貢献を支えています」
一方、このメッセージは、キャメロン首相が同じくイースターのメッセージとして、キリスト教系雑誌『プレミア・クリスチャニティー』に寄稿した内容とは対照的だ。キャメロン首相は、そこでは自らを英国における信仰の揺るぎない支援者だと述べ、政府の緊縮経済政策を正当化するためにキリスト教信仰について触れた。
「われわれの経済回復計画は、この国の経済に対する信頼の回復に取り組んでおり、次のような考えと原理に基づいています。つまり、懸命に働くこと、公正、正しいことをしている人々に報いること、そして子どもたちにより良い未来を保証することです」