6日に発表された新しい調査結果によると、英国における主なキリスト教のイベントで起用される講演者の男女比に、大きな不均等があることが明らかになった。
教会内における男女平等運動を行っているグループ「プロジェクト3:28」のために作成されたこの報告書は、スプリング・ハーベスト、ソウル・サバイバー、ニューワイン、ワールドアライブなどを含む20以上のキリスト教のカンファレンス、集会で講演した男女の比率を報告している。
報告書によると、昨年2014年のカンファレンスの講演者の3分の2は男性だった。しかし、2013年と比較すると、女性講演者の割合は全体で9%上がり、均等に近づいていると報告書は結論づけている。
2014年に行われたイベントで、講演者の男女比が最も均等だったものは、「教会とメディア会議」と「バプテスト・アッセンブリー」で、男女比は半々だった。また、「ユースワーク・サミット」では男性54%、女性46%、「ユースワーク・カンファレンス」では男性57・5%、女性42・5%だった。
一方、リストの最下位となったのは、「ケズィック」と「ビッグ・チャーチ・デイ・アウト」で、男性86%、女性14%だった。しかし2013年、ケズィックには女性講演者は全くいなかったため、これは改善を意味するものである。
この講演者の男女比による順位は、イベントの相対的な規模を考慮に入れていないことを、報告書は指摘している。例えば、4人の講演者のうち1人が女性というイベントでは、女性講師の割合は25%となる。また報告書は、リンカンシャー・ショーグラウンドで行われた「ワン・イベント」で講演した6人の女性のうち5人は夫と共にセミナーに参加していたことも言及している。
この報告書の編集者であるナタリー・コリンズさんは、「いつもできるだけ肯定的な部分を見なければなりませんし、数値の上昇は肯定的です。でもこれがただの偶然か、イベントの主催者側が本当に努力をしているかを見るためには、2、3年はかかります」と話す。
「ソウル・サバイバー」や「クリスチャン・ニュー・メディア会議」などのカンファレンスは、男女比均等を意図的に目指している、とコリンズさんは言う。英国バプテスト同盟広報担当者のイアン・バンス牧師は「私たちは意図的に均等であるように心掛けていますが、性別だけでなく、年齢や人種についても同様です。来年は若い人たちも講壇に迎えるつもりです」と話した。
また、女性を特定の役割に制限する神学的見解が、あるイベントにおいては女性講演者の数が限られる要因である、とコリンズさんは付け足す。しかし、「多くの場合は、神学的なことではなく、主に主催者側が男性であるため、それ(女性講演者の数)が最優先とされない、という意味なのです」と彼女は話した。
男女平等を促進するコンサルタントとして働くコリンズさんは、男女のバランスは創造において神の意図を反映するものだとして、重要視している。「講壇に一つのグループの人たちだけが立つと、神の創造の最大限の美しさが失われてしまうのです」と言う。
「それ(男女平等)は、より効果的に神の人々を代表することであり、男性と女性の賜物には同じように価値があることを示すことなのです」
コリンズさんは、次世代の女性たちのためにも、男女の講演者を均等に起用することの重要性を強調し、「見たことがないものには、なることができません」と指摘した。