世界で最も美しい言葉は、おそらく「ありがとう」です。英語では「Thank you(サンキュー)」。中国語では「謝々(シエシェ)」。韓国語では「감사합니다(カムサハムニダ)」。フランス語では「Merci(メルシー)」。スペイン語では「Gracias(グラスィアス)」。ドイツ語では「Danke(ダンケ)」で、どんな国でも美しい言葉です。
漢字で書くと「有難う」。「有る」ことが「難しい」と書きます。つまり、「ありがとう」は、イイことに対してだけではなく、「有る」ことが「難しい」ことに対して、どんなことにでも言える言葉のようです。
今日、イヤなことが起こったら、「有難いこと」ですから、「ありがとう」と言ってみませんか? イヤなことに対して、「イヤだ!」と言って、不満を抱くことは自然な感情ですが、心はますますイヤな気持ちになり、落ち込んでしまいます。しかし、イヤなことに対して、「ありがとう!」と言ってみたら、イヤな気持ちは少しづつ消えていきます。
「ツキを呼ぶ魔法の言葉」というものがあります。工学博士の五日市剛さんの講演の演題名です。同じような境遇で、同じような環境に生きていながらも、一方の人は果てしなく不幸に生きていますが、もう一方の人は最高の人生を歩んでいるということがあります。人生の幸・不幸を決める何かがあるのではないでしょうか?
五日市さんは、かつて徹底的にツキに見放されていました。大学院の研究に行き詰まり、人間関係でも悩んでいました。そんな彼がツキを呼び込むようになったのは、人生に疲れ、現実逃避のためにイスラエルに行ったことがきっかけでした。しかし、旅先でもツイていませんでした。トラブルが続き、飛行機の遅延、財布の紛失、詐欺被害で所持金をほとんど失いました。
ある日大寒波が襲来し、泊まる宿も見つからない中、「なんで俺ばっかりツイてないんだよ!」となげいていたら、一人の親切なユダヤ人のおばあさんと出会いました。「泊まりにきなさい!」という言葉に甘えた五日市さんは、おばあさんのお宅に泊めてもらうことになりました。その日、ツキから見放されていた五日市さんを見るに見兼ねたおばあさんは、そっと「ツキを呼ぶ魔法の言葉」を教えてくれたのです。
それから日本に帰国し、教えてもらった「ツキを呼ぶ魔法の言葉」を使い始めたら、どんどん幸運が引き寄せられてきました。人間関係が改善し、大学院の研究が進み、工学博士号取得。一流会社に就職し、さらに、ヘッドハントされ転職し、転職先では億単位の開発費が用意され世界的な発明をしました。新規事業が2年でトップシェアに登り詰め、その頃、理想の女性と出会い、めでたく結婚。まさに、いいことずくめです。
ところで、「ツキを呼ぶ魔法の言葉」は、どんな言葉なのでしょう。「ありがとう」と「感謝します」のたった二つです。イヤなことがあったら、「有難い」ので「ありがとう」。しかし、良いことが起こったら「感謝します」と言うだけです。これなら誰でも言えます。物事は、嫌なことか良いことかの二種類しかありませんから、いつも、「ありがとう」「感謝します」と言っていればいいのです。
聖書は、「すべてのことについて神に感謝しなさい」と教えます。ユダヤ人のおばあさんは聖書の言葉を実践して幸運を引き寄せていたのですね。「ありがとう」この言葉はあなたを祝福し、ツキを呼ぶはずです。
最後にもう一言。五日市さんはもう一つ、「ツイてる!ツイてる!」といつも口ぐせのように言うそうです。そうすると、「ツキ」がやって来るのだそうです。しかし、真の「ツキの法則」は、ただ、口で「ツイてる!ツイてる!」というだけではなく、「神が私にツイていて下さる」から、共におられる神から「ツキ」がやって来るのです。
「見よ。 わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます」(マタイ28:20)
「まことに、私のいのちの日の限り、いつくしみと恵みとが、私を追って来るでしょう」(詩篇23:6)
神がツイておられるので、祝福がツイてきます。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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