インドネシアからシンガポールに向かっていた、マレーシアの航空会社エアアジアの旅客機(QZ8501便)との交信が、現地時間28日午前6時17分ごろ、ジャワ海のブリトゥン島近くで途絶え、消息が不明な状態が続いている。同機には乗員・乗客162人が搭乗しており、うち155人がインドネシア国籍で大半を占めているが、韓国籍の3人は、インドネシアで宣教活動をしていた一家だと伝えられている。
朝鮮日報によると、韓国籍の乗客3人は、パク・ソンボムさん(37)、イ・ギョンファさん(34)夫妻と生後11カ月の娘パク・ユナちゃん。夫婦は、インドネシアでキリスト教の宣教活動をしていたという。韓国は、世界160カ国以上に2万人を超える宣教師を派遣している宣教大国だ。韓国の聯合(れんごう)ニュースによると、韓国政府は、不明機の捜索活動のため、韓国軍の哨戒機を派遣する予定だという。
不明機は28日午前5時35分、インドネシア・ジャワ島東部のスラバヤにあるジュアンダ国際空港を離陸し、同8時30分にシンガポール・チャンギ国際空港に到着する予定だった。しかし、6時12分に機長が悪天候のため航路の変更を要請し、その5分後にレーダーから機影が消えた。
インドネシアの交通当局は、「ブリトゥン島から145キロ離れたジャワ海に墜落したものと推定される。現在、インドネシアとシンガポールの当局が捜索活動を行っている」と発表。当局によれば、不明機の機種はエアバスアA320-200型機で、乗客155人と乗員7人が搭乗。乗客・乗員の国籍は、インドネシアが155人、韓国が3人、マレーシアとシンガポール、英国、フランスが各1人。このうち子どもは16人、幼児1人となっている。
エアアジアは、マレーシアに拠点を置くアジア最大級の格安航空会社で、不明機はインドネシアのグループ会社が運航していた。