・・・イエスはみことばを話しておられた。そのとき、ひとりの中風の人が四人の人にかつがれて、みもとに連れて来られた。群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、その人々はイエスのおられるあたりの屋根をはがし、穴をあけて、中風の人を寝かせたままその床をつり降ろした。イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に、「子よ。あなたの罪は赦されました。」・・・「あなたに言う。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と言われた。すると彼は起き上がり、すぐに床を取り上げて、みなの見ている前を出て行った。・・・(マルコの福音書2章1節~12節)
クリスマスに向けての日々、クリスチャンに与えられている使命を実践しましょう。イエスによる救いの喜びや神の子どもとして生きる恵みの大きさを証ししてまいりましょう。この混迷の時代、心の奥底からの本当の幸せ、救いはイエスを信じることでしか得られません。証しすることにより、何よりもあなた自身が恵まれるのです。イエスの証し人としての生きざまがクリスチャンの命の中心です。だからクリスチャンであるあなたが一番やらなくてはならないのは伝道です。伝道すると私たちの内に注がれている聖霊が力強く働き始め、キリストの愛がよみがえり祝福が現わされてくるのです。あなた自身が、キリスト者としての喜びを体験できるのですから、これからのシーズン、この絶好の機会を逃さず伝道してまいりましょう。
1. イエスは私たちの信仰を受け止められる
今日の箇所は、イエスの真骨頂、イエスの素晴らしさが現わされた物語であります。イエスの元には大勢の人々が集まり、みもとに近づけない状況でした。そこで、屋根を壊しイエスの目の前に中風の人をつり下ろしたのです。普通に考えれば何とはた迷惑なことでしょうか! しかし、そこでイエスだからこその素晴らしい御業が起こりました。イエスは神の救い主としての力がおありですが、実に感謝なことは、「イエスは彼らの信仰を見て」(5節)とあるように、私たちに対して注意を向けて心の奥底にあるものまでをも見抜いて受け止めて下さるお方だということです。「彼ら」とあるように、そこにいた何人もの人々が「イエスなら癒やして下さる」という期待感の込もった信仰に燃えていることをイエスは受け止めて下さったのです。イエスが私たちの信仰を受け止めて下さることに感謝しましょう。
2. イエスは現実の問題を解決して下さる
私たち人間は、いくら人を励ますことができても、実際には本人にがんばってもらうしかありません。しかしイエスは、単に慰めたり励ましたり心を和らげたりするのではなく、目の前の誰も癒やすことのできなかった中風の人を一瞬で癒やされました(11、12節)。イエスは私たちの人生の中の具体的なニーズも満たして下さり、病も癒やして下さる方であることを喜びましょう。
3. イエスは霊的問題を解決して下さる
イエスは、中風の人の体が元気になるようにと癒やしのわざを与えられた以上に「あなたの罪は赦された」(5節)と宣言されて、彼が単に病気で苦しんでいるだけではなく、そもそも罪を抱えたままであり、その罪が神の御前において清められなければならないことをご存じで、ご自分の臨在にかけて罪のゆるしを宣言されたのでした。それに対して理屈を言う人々に、その言葉の確かなことを彼の癒やしによって証明されました。彼は単に病気が治っただけでなく、人生、魂が変えられ、霊的な居場所が神の御前に与えられたのです。イエスは、現実的な問題を解決して下さる以上に私たちの魂の救い主です。ご自分の名にかけてご自分の存在によって罪をゆるすことのできるお方です。イエスは永遠の命を与えて下さる救い主、癒やし主です。聖書が語るとおりの100%のイエスを今日も共に信じてまいりましょう。
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万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。