大型で非常に強い台風18号が関東にも上陸しようとしています。気象庁は警戒を呼び掛けています。通勤通学の足を直撃し、大きな被害が出る可能性があります。どうぞ、外出は必要最小限にとどめ、お気をつけください。
台風は、百害あって一利なしのように思われ、驚異として、何かと悪者扱いされることがありますが、もし台風が来なかったとしたら、いろいろな支障をきたしてしまうのです。
沸かしたばかりのお風呂のお湯は、上が熱く、下が冷たいので、よくかき混ぜてからでないと入れません。台風は、大気中の熱い・冷たい空気をかき混ぜてくれます。また、海の水をかき混ぜて浄化し、海底部分にまで酸素を届けてくれます。陸地の大掃除もしてくれます。自然界の視点から見たら、台風は不可欠です。
私たちの人生でも、台風のような試練がやってきます。試練は、自分自身の根底部分が揺さぶられ、心に大きな傷を負ったり、さまざまな痛みをもたらすことがあります。しかし、沈滞した考えや心が試練の台風によってかき混ぜられて、何が大切で、何が不要であるかをふるい分け、心の大掃除がなされます。試練も大きな痛みを伴いますが、私たちに必要なものなのです。
試練が起こったときに忘れてはいけないことが7つあります。
1. いま会ってる試練は、耐えられない試練ではない。
2. 試練と同時に、脱出の道が与えられる。
聖書は、「あなたがたの会った試練はみな人の知らないようなものではありません。神は真実な方ですから、あなたがたを耐えることのできないような試練にあわせるようなことはなさいません。むしろ、耐えることのできるように、試練とともに、脱出の道も備えてくださいます」(1コリント10:13)と語ります。
3. 試練に会っている今はうれしくなくても、後で素晴らしいものであったと思える。
聖書は、「すべての懲らしめは、そのときは喜ばしいものではなく、かえって悲しく思われるものですが、後になると、これによって訓練された人々に平安な義の実を結ばせます。ですから、弱った手と衰えた膝をまっすぐにしなさい」(ヘブル12:11~12)と語ります。
4. 後で素晴らしいものだったと思えるならば、後になってからではなく、今先取りして感謝しましょう。
聖書は、「私の兄弟たち。さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい。信仰が試されると忍耐が生じるということを、あなたがたは知っているからです。その忍耐を完全に働かせなさい。そうすれば、あなたがたは、何一つ欠けたところのない、成長を遂げた、完全な者となります」(ヤコブ1:2~4)と語ります。
5. 試練というマイナスはプラスに変わる。
聖書は、「神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています」(ローマ8:28)と語ります。
6. イエス様は、先に試練にあわれたので、あなたがあっている試練の苦しみ・痛みを理解し、慰めてくださる。
聖書は、「私たちの大祭司は、私たちの弱さに同情できない方ではありません。罪は犯されませんでしたが、すべての点で、私たちと同じように、試みに会われたのです」(へブル4:15)と語ります。
7. 試練はあなたを神に振り向かせるための神のラブコール。神は良い方であり、あなたを罰しているのでも、嫌っているのでも、見捨てたのでもない。
関東周辺の皆さんは、一歩外に出れば、台風がそこまで来ています。台風による被害が最小限にとどめられるように祈りましょう。同時に、台風がこの地球にとって必要なものであることを思い起こして、神に感謝しましょう。また、台風にメリットがあるように、私たちに襲い来る試練の祝福を信じて、感謝して受け入れましょう。
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菅野直基(かんの・なおき)
1971年東京都生まれ。新宿福興教会牧師。子ども公園伝道、路傍伝道、ホームレス救済伝道、買売春レスキュー・ミッション等、地域に根ざした宣教活動や、海外や国内での巡回伝道、各種聖会での讃美リードや奏楽、日本の津々浦々での冠婚葬祭の司式等、幅広く奉仕している。日本民族総福音化運動協議会理事。
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