通信教育大手のベネッセコーポレーションは9日、看板商品である「進研ゼミ」や「こどもちゃれんじ」などの顧客情報約760万件が漏えいしたと発表した。漏えい件数は最大2070万件に上る可能性もあるという。
漏えいした情報は、ベネッセの通信教育サービスなどの利用者名(保護者と子ども)、住所、電話番号、子どもの生年月日、性別など。クレジットカードの番号や金融機関の口座情報、成績情報などは漏えいしていない。これまでのところ、今回の漏えいによる金銭的被害は報告されていないという。
社外からの不正アクセスはなく、ベネッセは社内調査の結果として、社員以外のデータベースにアクセス権限を持つ社外の人物がデータを持ち出したと推定している。一方、すでに警察による捜査も始まっており、詳細は捜査に支障がでる可能性があるとして、開示を控えるとしている。
現在、情報が漏えいした顧客の特定作業を進めており、社内調査と警察による捜査で漏えいが確認された顧客に対しては、今後の対応を連絡していく。
国内紙の報道によると、ベネッセホールディングスの原田泳幸会長兼社長は9日、会見を行い、今回の漏えい事件について謝罪した。一方、クレジットカードの情報や、子どもの成績などは流出していないことから、金銭的な補償は行なわない方針で、謝罪文を送るなどして信頼回復に努めるという。
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