【ジュネーブ=CJC】世界教会協議会(WCC)は2日、スイス・ジュネーブで中央委員会全体会を開催した。中央委は世界各地の代表150人で組織され、2年に1回開催される総会の間、最高執行機関として機能するもの。昨年11月、韓国・釜山で開催された第10回総会以後初めての開催。会期は8日まで。主題に「正義と平和の巡礼」を掲げている。
中央委はWCCの活動計画、会計などを審議、監査する。開催に当たって中央委議長のアグネス・アブオム氏は、掲げられた主題が総会で発表された呼び掛けに基礎を置いたものとして、その重要性に言及した。特にエキュメニカル運動へのユース(青年)の関わりに焦点を定め、預言者的なダイナミズムと力点をエキュメニカル運動に取り戻すために、若い世代がそれを定義するように働き掛ける必要がある、と指摘した。
オラフ・フィクセ・トゥヴェイト総幹事は報告の中で、「1人のヒュマニティへの配慮、他者のヒュマニティに対する配慮への志し、それらを優先させることが、私たちの生き方の中に受肉するイエス・キリストを神とする信仰への関わりだ。真実のヒュマニティは、恩寵と神の意思への献身を必要とする。それは真の霊性から来るものだ。巡礼とは、私たちが、信仰の旅路に立とうとしていることを意味する」と言う。
総幹事の提起した問題は、WCCと加盟教会の働きに影響する。それには朝鮮半島の再統一、キリスト教一致、気候変動、経済正義、難民や居住地を失った人たちの権利、エクレシオロジー(教会論)におけるエキュメニカルな対話、キリスト教ミッション(宣教)の革新、HIV / AIDS問題、女性と若者への関わり、などが含まれる。
総幹事は、諸教会の正義と平和への働きに重要な国として、コンゴ民主共和国、南スーダン、ナイジェリア、シリア、イスラエルとパレスチナを挙げた。