国連の潘基文(バン・キムン)事務総長が20日、同日行われた安全保障理事会で宗教対立が激化する中央アフリカ共和国に、兵士や警察官ら3000人を増派するよう訴えた。時事通信などが伝えた。
中央アフリカには、これまでにアフリカ連合(AU)から6000人の部隊が派遣されており、欧州連合(EU)とフランスもそれぞれ2000人、1000人の派遣や増員を予定している。今回、国連による平和維持活動(PKO)部隊3000人の増派が決まれば、合計で1万2000人規模の部隊が展開することになる。
中央アフリカでは、キリスト教系住民とイスラム教系住民の間での対立が激化。国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの報告などによると、2日間で1000人が殺害されるなど、虐殺行為が報告されている。
潘事務総長は「暴力の規模は、展開中の部隊の能力を超えている」(毎日新聞)と危機感を示し、同国への増派を訴えた。