児童養護施設を舞台にしたドラマ『明日、ママがいない』(日本テレビ系)について、番組スポンサー8社のうち3社が22日放送の第2話でCM放送を見合わせた。
今回CMを見合わせたのは、エバラ食品工業とJX日鉱日石エネルギー、キューピーの3社。代りにACジャパン(旧公共広告機構)のCMが流れた。残る5社のCMは放送されたが、番組タイトル表示後の社名の字幕は流れなかった。
このドラマをめぐっては、「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)を設置している慈恵病院(熊本県熊本市)が、「児童養護施設の子ども達への差別を助長する」などとして第1話放送後の16日、日本テレビに放送中止と謝罪を求めていた。また、約600施設が加盟する全国児童養護施設協議会(東京都千代田区)も20日、抗議文を提出。子どもをペット扱いするなどの暴言、暴力表現について、改善を求めていた。
これに対して日本テレビは、「ドラマでは子供たちの心根の純粋さや強さ、たくましさを全面に表し、子供たちの視点から『愛情とは何か』ということを描く趣旨のもと、子供たちを愛する方々の思いも真摯(しんし)に描いていきたい」などと放送継続の意向を伝えていた。
今回のCM見合わせについて、エバラ食品工業の担当者は「何年間も提供社として放送枠を支えてきたが、当社に電話で苦情が多数届いたから」(朝日新聞)、キューピーは「番組内容と視聴者や顧客の反応から判断し、決めた」(読売新聞)などとコメントしている。