活版印刷の発明者としてしられるヨハネス・グーテンベルク(1398年頃 〜1468)が、1455年に印刷した聖書のスキャン画像を、バチカン教皇庁がネット上に公開した。
今回公開された聖書は、バチカン図書館が所蔵している原本で、グーテンベルク本人がドイツで印刷工房を稼働させた直後に印刷した1冊だとされている。公開されたスキャン画像は、聖書全体を写したものや、一部の文字のズーム画像なども含めると、全部で668枚にのぼる。ズーム機能や、閲覧履歴機能なども備えられており、貴重なグーテンベルク聖書を簡単に見ることができる。
グーテンベルクは、自身が発明した活版印刷技術を用いて世界で初めて印刷聖書を世に送り出した。そのため、グーテンベルクが印刷した聖書は「グーテンベルク聖書」と呼ばれ、またそのほとんどのページが42行の行組で構成されていることから「四十二行聖書(42-line Bible、42B)」などとも呼ばれている。
聖書は現時点で世界に48部が確認されており、バチカン図書館では羊皮紙のもの1部、紙のもの1部の計2部を所蔵している。一方、日本にも2部(いずれも紙)あり、慶應義塾大学図書館と東北学院大学シュネイダー記念中央図書館がそれぞれ所蔵している。
バチカン図書館が公開したグーテンベルク聖書のスキャン画像はこちら。