厳しい暑さの中ですが、クリスチャンとしての喜びを忘れずに1日1日を歩みたいと思います。日本の昨年の平均寿命が、女性86・41歳で世界1位に返り咲き、男性は79・94歳で世界5位ですが、1位との差は1歳未満。世界で一番長生きできる国ということは同時に世界で一番幸せだと言いたいところです。
しかし、実際のところ、それはイコールで結ばれているでしょうか。本当の幸せは、やはり神を信じて魂の内側から喜びを見出すことが大切なのです。クリスチャンとしての幸せを本当に感じているでしょうか。今回の箇所には、その問いに対しての答えが記されています。
初代教会の人々は熱心に証しをし伝道し、救われる人が増え教会も建てられていきました。その中には、クリスチャンだからこそ受ける迫害や困難もたくさんありましたが、主の助けの中で教会は聖霊に満たされ成長していったのです。使徒ペテロはそんな初代教会の人々に指導する上で、表面的な勢いで終わることなく、揺るがない信仰を持つ必要を伝えるため、この手紙を書いています。
1.神に選ばれ救われている事実
9節「あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。」と記されています。イエスが私たちを特別に選び、命まで捨てるほどに愛し救ってくださったことを感謝しましょう。
私たちは小さなことでもつまずき、弱い人間で劣等感に覆われる時もあるかもしれません。しかし、そんな時こそ「誰がなんと言おうと、私たちは特別に神の愛が注がれて選び出され、祝福された者」と宣言し、神の選びに感謝し前進しましょう。
2.キリストによるbefore・afterの事実
神によって選ばれた私たちの人生には必ずbefore・afterがあるのです。10節にも「以前は神の民ではなかったのに、今は神の民であり、以前はあわれみを受けない者であったのに、今はあわれみを受けた者です」と書かれているように、選ばれただけでなく、イエスによって変えられる恵みがそこにはあるのです。
ダイエットや家の増改築だけでなく、before・afterの元祖はイエスです。私たちは闇の中から光へと導かれているのです。あなた自身のbefore・afterは何ですか? キリストによって変えられた事実を喜んで受け止めたいと思います。
3.クリスチャンらしさを獲得する
9節後半「光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです」とあり、私たちが変えられたのは、変えてくださったイエスを証しするためなのです。選ばれた者らしさ、クリスチャンらしさを獲得する中で、自分らしさが輝いてくるのです。
例えばクリスチャン生活の7原則がありますが、それを無理やり守るのではなく、礼拝や祈り、献金や交わりを通して主との関係が築かれ、喜んですることで自然とイエスの素晴らしい証しを分かち合うことができます。それが伝道となり、クリスチャンらしい生活へと繫がっていきます。
選ばれた神の民だという聖書の宣言を受け入れ、自分のbefore・afterの変化を喜び、自分らしさがクリスチャンらしさの中で展開され深められていることを知って信仰者らしく力強く歩んでいきましょう。
万代栄嗣(まんだい・えいじ)
松山福音センターの牧師として、全国各地、そして海外へと飛び回る多忙な毎日。そのなかでも宗教を超えた各種講演を積極的に行っている。国内では松山を中心に、福岡、鹿児島、東京、神戸、広島、高松にて主任牧師として活動中。キリスト教界のなかでも、新進気鋭の牧師・伝道者として、注目の的。各種講演会では、牧師としての人間観、ノイローゼのカウンセリングの経験、留学体験などを土台に、真に満足できる生き方の秘訣について、大胆に語り続けている。講演内容も、自己啓発、生きがい論、目標設定、人間関係など多岐にわたる。
また、自らがリーダー、そしてボーカルを務める『がんばるばんど』の活動を通し、人生に対する前向きで積極的な姿勢を歌によって伝え続け、幅広い年齢層に支持されている。
国外では、インド、東南アジア、ブラジル等を中心に伝道活動や、神学校の教師として活躍している。