【CJC=東京】米国のカトリック教会とプロテスタント4教派が、テキサス州オースチンで1月29日、洗礼に関する礼典を正式に相互認知する合意書に署名した。
5年にわたる協議の結果まとまったもので、署名はセント・メリー大聖堂で、クリスチャン・チャーチズ・トゥゲザー総会開会祈祷に際して行われた。
合意書に署名したのは、米国カトリック司教協議会、アメリカ合衆国長老教会(PCUSA)、北米クリスチャン・リフォームド教会、米改革派教会(RCA)、キリスト合同教会(UCC)の代表。
これまでも米国の改革派系教派ではカトリックの洗礼を認めるところが多かったが、カトリック教会はどこでも認めるということはなかった。「父と子と聖霊の名によって洗礼を授け」(マタイによる福音書28・19)ているか、を懸念したため。
今回の合意書には、「洗礼が相互に認められるためには、洗礼式が水と聖書に記された三位一体の下に行われる」ことが盛り込まれている。
各派は、標準的な洗礼記録を保管することにも合意した。カトリック教会にとっては、信者がカトリック教会以外の教会員と結婚する時に、そこの洗礼が「有効」であるかどうかの判断に役立つと見られる。
周辺を管轄する長老教会サンアントニオ中会のルーベン・アーメンダリッツ長老は、合意書を歓迎、長老教会はこれまでもカトリック教会の洗礼は三位一体の名のもとに行われたものとして受け入れてきた、と言う。
米国のクリスチャン・チャーチズ・トゥゲザーは2001年結成され、現在36教派、関係7団体で構成されている。