【CJC=東京】世界教会協議会(WCC)などが運営している通信『エキュメニカル・ニュース・インターナショナル(ENI)』は10月1日、活動を即時停止する、と発表した。現在2012年末まで活動を続けるため緊急資金を求めている。
「この措置を取ることは残念だが、大規模な組織変更にも関わらず、昔からの支援者からの資金が大幅削減され、さらに購読者の大多数が料金を納入してくれないことが大きい」とENI通信会長のデービッド・ハリス牧師。
「購読者は、全世界のエキュメニカルで宗教の枠を超えた、権威ある、偏向のないニュースを高く評価する、と言ってきた。活動停止は一時的なものとなり、ENIニュースが堅固な資金基盤を確保することを期待している。購読料金は、活動停止期間分を延長する」と語る同氏はカナダ・トロントの月刊誌『プレスビテリアン・レコード』の発行人。
1994年に設立されたENIニュースは、世界教会協議会、ルーテル世界連盟(LWF)、世界改革教会連盟の支援を受けている。この3団体は皆、ジュネーブの「エキュメニカル・センター」に本拠を置いている。またスイスに本拠を置く「アルゴヴィア改革派教会」からも資金を受けている。
2012年に入って、WCCとLWFが財務難から、ENIニュースへの資金提供を削減したが、これはこの数年続いた削減の最新のもの。
ENIニュースの購読者は約500。『RNS』、『ラテンアメリカン・アンド・カリビアン・コミュニケーション・エージェンシー』、『エピスコパル・ニュース・サービス』と共同発行契約を結んでいる。
記事はニューヨークに本拠を置くソランゲ・ドサンティス編集長と世界各地のジャーナリストが編集、全世界の教会系メディアと一般メディアが掲載している。2011年の発信ニュースは721件だった。英語で発信されるほか、ローザンヌの『プロテスインフォ』がフランス語に翻訳している。
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