【CJC=東京】スペイン北東部ボルハの教会の柱にイエス・キリストが描かれていた約100年前の絵画を、80代のアマチュア女性画家セシリア・ヒメネスさんが善意で「修復」したところ、全く異なる絵になってしまった。
この絵は、スペイン人画家エリアス・ガルシア・マルティネスが1910年に描いた「この人を見よ」。特に名画とはみなされていなかったが、マルティネスは教会の柱に直接絵筆を走らせ、十字架にかけられる際にいばらの冠をかぶって天を見上げるキリストの姿を2時間で描きあげたと伝えられていた。
ヒメネスさんは、原画の上に直接、絵を描いた。しかも「修復された」絵は、子どものお絵かきのような目にマンガめいた鼻がつき、血の気のない顔の周りをサルのように毛皮が覆っているかに見えるものだった。
地元の宗教的美術作品を管理する団体が8月上旬に、絵が「修復」され、全く違う絵のようになってしまったのを発見した。
ヒメネスさんは「何年もかけて修復してきたけれど、完成を目前にしてあきらめなければならなかった」などと、つじつまの合わない説明をしているという。
スペイン国内メディアで大々的に取り上げられたこの「修復」問題、ニュースサイトやSNSでも「国民的ジョーク」扱いでユーザーからのコメントが殺到しており、静かな町だったボルハを訪れる人が数百人規模に急増している。
公共テレビ放送のインタビューに、ある女性は、「以前の絵も大変素晴らしかったけれど、わたしは本当にこれ(修復後の肖像画)が気に入っています」と語った。
原画を復元する計画を思いとどまるよう求めるオンライン嘆願書も既に1万8000人の署名が集まっているとか。
クリスチャントゥデイからのお願い
皆様のおかげで、クリスチャントゥデイは月間30~40万ページビュー(閲覧数)と、日本で最も多くの方に読まれるキリスト教オンラインメディアとして成長することができました。この日々の活動を支え、より充実した報道を実現するため、月額1000円からのサポーターを募集しています。お申し込みいただいた方には、もれなく全員に聖句をあしらったオリジナルエコバッグをプレゼントします。お支払いはクレジット決済で可能です。クレジットカード以外のお支払い方法、サポーターについての詳細はこちらをご覧ください。
人気記事ランキング
-
日本人に寄り添う福音宣教の扉(213)伝統文化を大切にする日本宣教 広田信也
-
「摂理」教祖の鄭明析氏、懲役17年確定 女性信者らに性的暴行やわいせつ行為
-
今、旧統一教会を知るための3冊 溝田悟士
-
「世界迫害指数2025」発表 12カ国を「レッドゾーン」に指定
-
花嫁(17)生き難く ところざきりょうこ
-
カンタベリー大主教が正式に辞任 英国国教会、全世界聖公会のトップ
-
ヨハネ書簡集を読む(8)「神の内にとどまり、神が人の内にとどまる」―心を安らかにされること― 臼田宣弘
-
ワールドミッションレポート(1月11日):ケニア 愛と憐れみ、善意の輪が生み出す考えられない波紋(1)
-
失敗を失敗で終わらせない力 菅野直基
-
主は生きておられる(233)ありがとうハイビスカス 平林けい子