キリスト教会が教派を超えて震災復興を祈る「東日本大震災3・11復興支援超教派一致祈祷会」が11日、東京都内で開かれ、NPO法人「FUKUSHIMAいのちの水」の坪井永人代表理事が講演した。坪井氏は、福島県に住む乳幼児の、内部被ばくの危険性の高さを指摘し、「子どもたちのために祈ってください。子どもたちのために声を上げてください」と訴えた。
この祈祷会は、2009年の日本プロテスタント宣教150周年記念大会の実行委員らが呼び掛け、震災のあった3月11日を覚えて毎月11日に開いている。この日は、教派を超えて教職信徒ら約30人が集まり、被災地復興のために具体的な祈祷課題を挙げて祈りをささげた。
福島県に拠点を置く「FUKUSHIMAいのちの水」は、同県内で乳幼児をもつ母親の心に寄り添いたいと、昨年5月から、妊産婦と12歳までの子どもをもつ家庭などを対象にミネラルウォーターを無料で配布している。
講演で坪井氏は、子どもの内部被ばくを警戒して、いまも多くの母親たちから水の要請があることを報告した。坪井氏は、子ども一人のいのちの大切さを強調して「福島を救うことは世界を救うこと」と語り、キリスト者に対して「子どもたちのために泣かなければならない。十字架を見上げて子どもたちのために死ななければならない。それが私たちの時代の役割」と訴えた。
次回の祈祷会は、7月11日午後7時から東京都新宿区百人町1-17-8の淀橋教会で開かれる。講師はNPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン」の榊原寛理事長。「FUKUSHIMAいのちの水」に関する詳細は、ホームページ( http://fukushimainochinomizu.com/)。