元ヤクザでキリスト教牧師の進藤龍也氏が5月19日、東京都内で開かれた国際自由宗教婦人連盟(IALRW)ジャパン主催の講演会で主講師として講演し、東日本大震災の復興支援の取り組みを報告した。
「東日本大震災に学ぶ」をテーマに開かれた講演会には、宗派を超えて約100人の宗教者が集まった。進藤氏は、震災直後から続けている被災地への支援活動をきっかけに、宗教の枠を超えた協力の輪が広がっていることを報告した。
進藤氏は、被災地の牧師と連絡を取り合い、震災当初から南三陸町の避難所を訪れ、仮設住宅に移ってからも継続的に訪問して被災者の心に寄り添ってきた。そんな中、教会の活動に理解を示す地元住民が、津波で流された100坪の土地を無償で被災地の牧師に提供してくれた。6月8日には、そこにボランティアの教育などを目的としたキリスト教センターが開所する予定だ。
進藤氏は、宗教者の支援活動のあり方について「布教活動は二の次」と強調し、「(倒れた人を助けるという)使命に命を使って生きるときに、助けられた人は(何をすべきかを)見出す」と語った。また、「進藤龍也という存在が彼らの喜びになるまでがんばってきたつもり」と活動を振り返り、継続した支援の必要性を訴えた。