世界的な福音伝道者として知られるビリー・グラハム師(88)の妻ルツ氏(87)が13日朝、昏睡状態に入り、死期が迫っていることが同日、AP通信の報道で分かった。グラハム家のスポークスマン、ラリー・ロス氏は、「彼女は人生の最終段階に入ろうとしている」と伝えた。
ロス氏によれば、背部と頸部の変性関節炎のため自宅で寝たきりの状態にあったルツ氏は、2週間前に肺炎を患い治療中であった。様態が悪化する前には一時的な回復傾向が見られ、10日には87歳の誕生日を祝ったばかりであったが、現在ルツ氏は家族に見守られた状態にある。
グラハム師は「ルツは私の良きパートナー、また最良の友であり、隣に彼女がいない一人で過ごす日々は想像できない」と述べ、「ホイートン大学で65年以上前に学生として初めて知り合ったときよりも、今のほうがより彼女を恋している」と悲しみを隠せない。
またルツ氏が昏睡状態にあるという発表と共に同日、グラハム師は自身とルツ氏の埋葬地を近日会館したばかりの米ノースカロライナ州シャーロットにあるビリー・グラハム図書館に決定したことも発表した。グラハム夫妻の埋葬地をめぐっては家族内で意見が分かれていたことが、昨年12月の米紙ワシントンポストの報道でわかっていた。