英クリスチャンエイドは、世界の貧困者に心を合わせるために、今週7日から11日にかけて、一週間一日一ポンド(約130円)以下で生活するように、英国人らに対し呼びかけている。同キャンペーンはいかに人間は一日一ポンド以下で食事を済ませることができるかに挑戦することで、世界の貧困者と心を合わせるために展開されている。
同キャンペーンを通して極度の貧困の中にある人々に対する関心を高め、一ポンドで生活することで節約されたそれぞれのポケットマネーから貧困救援基金がさらに集まることが願われている。なお、同キャンペーンは国連が2000年に採択したミレニアム開発目標で第一項目に掲げられた「極度の貧困と飢餓の撲滅」に関して2015年までに1日1ドル未満で生活する人口比率を半減させ、気がに苦しむ人口の割合を半減させるとした目標の達成速度を速める運動の一環でもある。
現在世界では14億人もの人々が毎日極度の貧困状態の中生活しているといわれており、これらの人々を救うための資金が必要とされている。同キャンペーンを展開する「Live Below The Line」ホームページ上では、リアルタイムの貧困者救援のための寄付金額が計算されている。
クリスチャンエイドの提携団体「福音的な健康と開発のためのセンター」ディレクターのノエル・バワラン氏(47)は、自身も同キャンペーンに参加しながら、自身がまさに働いている対象となっている人々と心を合わせより深い洞察が得られる事を願っているという。
バワラン氏は「貧困者がどのような生活をしているか伝えることはできても、私自身が同じような経済状況で生活しなければ、彼らの感覚を実感することができません。普段自分が食べたいと思ったものを食べられる生活を送っていますが、何かを食べたいと思っても食べることができないような環境に置かれる生活を実際にしてみることが大切だと思います。そのような生活をしながら、ある人たちの生活スタイルが貧困者にどのように影響しているのか知ることができると思います。地球上では人々が食べるに十分な食糧があるにもかかわらず、一部の人たちのところに過剰な食糧が行きわたり過ぎているため、他の人々のところに十分な食糧が行きわたらないという現実が生じているとしばしば言われています」と述べている。
バワラン氏は一日一ポンド以下の生活に妻と二人の子どもとともに挑戦している。この一週間インスタントラーメンとベジタブルスープのみを食べて生活する予定であるという。バワラン氏は「インスタントラーメンと野菜、トウモロコシを少々購入して、スープを作ってしのごうと思っています。子どもたちも同じものを食べて過ごします。一週間を通じて同じ体験を共有することでこれからの生活のあり方について共に考え直す機会になることを願っています」と述べている。