震災後にオアシスチャペル利府キリスト教会が立ち上げたボランティア団体「オアシスライフ・ケア(OLC)」では、宮城県南三陸町志津川(しづがわ)の人たちと内職支援プロジェクトを昨年11月からスタートさせてきた。内職で製作された製品は、革細工ブランド「SHIZU革(商標登録出願中)」(しずがわ)という名前で、昨年12月から販売されている。
OLCによると、この内職支援の働きによって、今現地で切実となっている2つのニーズ「生活再建」と「心のケア」をセットで満たすが目的にされているという。OLCは、震災を受け利府キリスト教会(日本バプテスト同盟)が被災地支援グループとして立ち上げ、震災直後の地元利府町を中心に塩釜市、七ヶ浜町などへの支援を行い、その後、石巻市、南三陸町などのより津波被害の大きかった地域への支援活動も行ってきた。昨年秋からは、南三陸町志津川の沼田地区において、内職支援プロジェクト「SHIZU革」(しづがわ)をスタートさせた。
被災地では、これまで失業者の生活を支えてきた失業手当の支給が切れるに伴い、被災者の収入の確保が大きな問題となっているという。同プロジェクトでは、この現地で切実なニーズとなっている「収入」、「生きがいを感じられる日々の務め」、「心を分かち合って語り合える場」を創り出すための働きであるという。商品の収益金は、材料・運営コストを除いて、制作している被災者一人一人の現金収入となるという。
現在は、キリスト教会や諸団体を中心に委託販売をしているが、今後ウェブサイトや一般のショップなどでの販売も視野に入れており、委託販売の協力者を募っている(委託販売に関する問い合わせはこちら)。
OLC広報担当の菊地氏は、「この働きによって、震災によって深い痛手を負っている志津川の人々の経済的、社会的、精神的なニーズが満たされ、キリストにある慰めと希望が届けられること祈りつつ、働きを続けています」と述べている。