宗教問題によって拘束されているイラン人牧師ユセフ・ナダルカニ氏にスポットライトを当てるため、法と正義のための米センター(ACLJ)はツイッター上で同氏の状況を伝える「ツイート・フォー・ユセフ(ユセフのためのツイート)」活動を主催している。
同活動は、ACLJがツイッターのアカウントを通して、拘束されているナダルカニ氏の様子や裁判についての情報などを毎日伝えるというもので、同氏の事件に世間の注目を集めることで人権を守ろうという試みだ。
ナダルカニ氏の事件に対しては、「米国ザ・ヴォイス・オブ・ザ・マーティアス」などの団体も活動を行っており、同団体メディア開発ディレクターのトッド・ネットルトン氏は以前、米クリスチャンポスト紙に対し、「良いニュースは、彼(ナダルカニ氏)が自身の信仰について断固たる姿勢を示していること、そして世界が彼に注目しているということだ」と語っていた。
ナダルカニ氏の事件でイラン当局は国際社会から強い批判を受けている。ヒラリー・クリントン米国務長官と欧州連合(EU)もイラン当局を非難し、ナダルカニ氏の迅速な解放を要求している。
福音主義牧師のナダルカニ氏は2009年10月、「学校内で非イスラム教徒もコーランを読まなければならない」というイスラム法に異議を唱えたとして収監された。同氏はキリスト教の信仰を捨てるよう再三要求されているが、イエス・キリストを信じ続けている。
国際社会から強い批判を受けた後イラン当局は、ナダルカニ氏の事件の最終審査のため、同国の最高指導者であるアリ・ハメネイ師に意見を求めるという異例の行動に出ている。
ナダルカニ氏が拘束されてから既に2年3カ月以上が経過している。