第113回関西聖会(関西聖会委員会主催)は2日、香登教会牧師の工藤弘雄氏が午前の集会で講演し、「あなたはアダムに属しておられますか。キリストに属しておられますか」と問い掛け、「第二のアダム(イエス・キリスト)の恵みの支配力は、第一のアダムの罪の支配力よりはるかに勝る」と説き、イエス・キリストの十字架の力が、キリスト者の内に住みつくすべての罪を滅ぼして余りあることを強調した。
工藤氏は、ローマの信徒への手紙5章15節から17節について「アダムの罪の支配力よりもはるかに強いキリストの義の支配力を記している」と説き、「罪の何もない、汚れの何もない、律法を一度も犯したことのない神を喜ばせてきた方が、神の御心を引き裂いた者として十字架の上で呪われ、裁かれ、捨てられたことによって、神の御心を引き裂いてきた者が、罪を一度も犯したことのない神の御心を喜ばせてきた者として受け入れられる」と、キリストによって与えられる途方もない恵みを強調した。
一方で、「アダムの罪がどれほど人類に侵食し、自分の中に巣くっているのか」とアダムの罪の力に苦悩するキリスト者の現実を指摘し、「その絶望のどん底に、キリストの恵みが、救いが、義の業がなされていく」と力を込めた。
工藤氏は、「内に住みつく罪の暴君を、死の体を、罪の原理を滅ぼすことができる、それが十字架」と説き、罪を悔い改め、自らのすべてを神に明け渡すことで、内に住みつくすべての罪がキリストとともに十字架につけられ、キリストが自らの主として内に住まわれる恵みに預かるようにと信仰の決心を訴えた。