米ニューヨーク市の世界貿易センター跡地と博物館にある十字架について、無神論者の団体が撤去するように訴えている件で、米クリスチャン法律家による同盟であるADFは、十字架を保持するための署名を募っている。
ADFは米ユタ州でも公道上で、同州で殉職した警察官を讃えるための十字架を撤去するべきだという同様の訴訟に直面している。同訴訟は現在米最高裁判所に持ち込まれようとしている。
ADFシニア・カウンセルのバイロン・バビオン氏は「ひとつの無神論者の団体によって持ち出された訴訟が9.11テロ事件の英雄たちの身を呈した犠牲の価値を縮小することになってはいけない。このような場所に建てられる十字架は米憲法やニューヨーク州法による宗教の規定の範疇に単純に入れられるものではない。十字架は広く一般に宗教的なシンボルとして知られているが、一方で死や犠牲者を覚えるためのシンボルとしても知られている。米国民はこのことを長い歴史の間で認識してきたはずだ。無神論者がこのような記念となる十字架を取り去ろうとする根拠となるものは憲法上には存在しない」と述べている。
米無神論者らは、2005年にユタ州の公道にある殉職警官を讃える十字架を取り去るようにユタ州を相手に訴訟を起こした。同訴訟ではユタ州高速道路パトロール協会に代わってADFが訴訟の相手に立ったが、同件は現在米最高裁判所にまで持ち込まれている。
ADFシニア・カウンセルのトム・マルセル氏によると、2010年4月に米最高裁は、「警官の殉職を十字架の形で記念することは、カリフォルニア州でも行われていたが、撤去はされていない。米政府としては公道からすべての宗教的シンボルを撤去することを要求しない。米憲法は政府がいかなる公的な宗教の役割を無視することも義務付けていない。十字架は国のために殉職した人を讃えるために用いられてきた」との判決を下したという。
マルセル氏は「ADFは世界貿易センター跡地の十字架をあらゆる方法で保持するための対策を整えています。これまでも全米中で同じような十字架撤去の訴訟があった際に、見事に十字架を保持してきました」と述べている。
ADFは全米規模のクリスチャン弁護士による同盟であり、人々が信仰に基づいて自由に生活する権利を擁護することを目的としている。1994年に立ちあげられ、宗教の自由、聖なる生活、結婚、家庭生活を守るための戦略的な政策や資金集め、法的訴訟対策などを行っている(ADFの世界貿易センター跡地の十字架を保持するための署名を募るサイトはこちら)
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