茨城キリスト教大学などの経営母体である茨城キリスト教学園の学園宗教センター(日立市)は、県内の大学で学ぶアジアからの私費留学生を援助するために、書き損じハガキや切手を集めている。
毎日新聞が2日付の朝刊で報じた内容によると、正月明けの1月半ばから2月は、余った年賀状や書き損じの年賀状が集まりやすく、同センターは「苦学生を助けるため、使わないハガキを送ってほしい」と積極的に呼びかけているという。
同紙によると、同学園のこの活動は、ボランティア活動を模索していた90年に、当時の職員が他の学校での取り組みにヒントを得て始めたという。
学内外から集まったハガキを郵便局で切手に交換し、その切手を茨城キリスト教大が買い取るという仕組み。毎年4千〜5千枚のはがきが集まっており、得た収益は同大、茨城大、筑波大など県内の大学を通じて、アジア出身の私費留学生たちに支給される。
同センターは、過去17年間に105人の留学生に対し、一人5万円ずつ、総額525万円を渡した。
毎日新聞によると、同センターには援助を受けた留学生からの手紙が届き、その手紙には、「授業時間以外はアルバイトをしていたが、援助のおかげで勉強に励めた」、「祖国からの仕送りがなく困っていた。欲しかった参考書を買えるのでありがたい」となどと、感謝の気持ちが綴られているという。
同センター宗教主事の野口良哉さん(40)は「留学生は決して極貧ではない。ただ、物価の高い日本での生活は厳しく、多くの時間をアルバイトに奪われている。同じアジアの一員として協力してもらえれば」と話している。
はがきは年間を通じて受け付けている。問い合わせは茨城キリスト教大(電話0294・52・3215、ホームページhttp://www.icc.ac.jp/)まで。