同志社大設立に貢献するなど日本の近代史に多大な影響を与えた「熊本バンド」の設立131周年を記念し、キリスト教関係者ら約300人が30日午前6時半より、熊本県玉名市内の同バンド記念碑前で「熊本バンド早天祈祷会」を行った。
参加者は、たき火を囲んで祈り聖歌を歌った。131年前の1月30日、熊本バンドの徳富蘇峰(とくとみ・ほそう)や海老名弾正(えびなだんじょう)らがこの場所でキリスト教による日本改革を誓ったことを記念して、県内外のキリスト教関係者が中心となって毎年この日に集会を行っている。
「熊本バンド」は1876年1月、キリスト教によって人心の改革をはかろうと熊本の花岡山に登り、キリスト教信仰の誓約書に署名した熊本洋学校の学生有志たちと、後日盟約に加わった人々のこと。迫害を受け、開校間もない京都の同志社に預けられると、同志社大設立に貢献し、同大の歴代総長を輩出した。宗教、研究、教育、社会奉仕、マスコミなど諸方面にも要人を送り出し、影響を与えた。