横浜バンド、札幌バンドと並ぶ日本プロテスタント3源流の一つ「熊本バンド」の人々の偉業と歴史的意義を学ぶツアー「熊本バンドへの旅」(同実行委員会主催)が、1月28〜30日に開催される。
このツアーは、熊本バンド結成130周年を記念して昨年行われた第1回ツアーが好評だったため、同バンドの精神をより多くの人々に知ってもらいたいとして今年も開催されることになった。昨年は熊本バンドとかかわりの深い学校法人同志社をはじめ、日本基督教団らキリスト教各派、YMCA、地元熊本の関係者ら約30人が参加した。
熊本バンドは1876年(明治4年)1月30日、熊本洋学校教師として来日した米国北軍退役軍人L.L.ジェーンズからピューリタンの精神を学んだ海老名弾正(えびな・だんじょう)、蔵原惟郭(くらはら・これひろ)、徳富蘇峰(とくとみ・そほう)、原田助、私塾「四時軒」で有名な横井小楠(よこい・しょうなん)の子、横井時雄を含む40人の生徒が熊本郊外の花岡山に集い、盟約を結んで結成された。
この結盟を契機に洋学校は廃校となり、生徒らは創立間もない京都・同志社英学校(今の同志社大)に入学。同校第1期卒業生15人全員が熊本バンド出身だった。小崎弘道は第2代同志社社長(現在の総長)および東京YMCA初代会長に、宮川経輝は大阪YMCA初代会長、原田助は神戸YMCA初代会長にそれぞれ就任、海老名弾正は同志社大の学長・総長となるなど、同バンドの創設者たちは近代日本の形成に大きく貢献した。
ツアーでは、28日に阿蘇YMCAで熊本バンドに縁のある人々を交えての交流会、29日には同バンドに縁の深い日本基督教団・熊本草葉町教会や花岡山を訪問し、熊本市内を観光する。30日早朝には、花岡山山頂で早天祈祷会を行う予定だ。
参加費は1万円(1泊2日、部分参加可)。締め切りは10日。申し込み・問い合わせは、熊本YMCA本部事務局(電話:096・353・6397)まで。