沖縄、そして日本のリバイバルのために20歳前後の若者が中心となって超教派に活動しているユースミニストリー「Fire Typhoon沖縄」(以下、FT沖縄)。去年10月、第一回目となったFT沖縄主催の賛美集会「ファイヤー・タイフーン」には約300人の若者が沖縄県内各地から集まり、ノンクリスチャンの参加者約100人のうち6割近くが決心するという大きな主の御業が現された。約一年たった今、彼らが蒔いた種が沖縄の地で着実に実りを結んでいる。
FT沖縄の特徴は、賛美奉仕からメッセージにいたるまで、すべて20歳前後の若者が中心となって行うこと。たとえ若いスタッフであっても、20代後半を過ぎれば前に立ってリードすることは極力避けるという。あくまで学生を中心とした10代、20歳前半の若者が働きを担っていく。彼らには大人たちが持つ経験もなければ、どこかで学んだ専門的な技術もない。しかし、だからこそ自分の力だといえない、ただ主の栄光が彼らを通して現われると語るFTスタッフ。
現在のFTリーダーズ・スタッフは、FT沖縄が発足する以前からそれぞれの所属教会で、沖縄における若者のリバイバル活動を積極的に行ってきた。2年前、グレースチャーチ(仲眞ナオミ師)を中心とする有志が県内の若者を集めて開催した小さな集会でのこと。高校生の兄弟がメッセージを担当した。当然、彼には神学校で学んだ経験もなければ、人前で話す専門的な訓練を受けたわけでもない。しかし、その彼が伝えるメッセージを聞きながら、若者はみな感動して涙を流した。次々に自分の罪を告白し、証が絶えることがなかった。
同世代がメッセージを伝えることで、多くの若者が決心すると結論付けるFTスタッフ。飾ることのない若者の言葉がまっすぐ彼らの心に伝わっていくという。また彼らの決心は決して一時的なものではない。特に最近になって、彼らが自分の教会を大切にし、FT以外の活動にも積極的に参加するようになった。中には自発的にグループを作り、教会のために路傍伝道をしたりもする。FTで受けた恵みがそれぞれの所属教会で目を出し、根付き、実を結んでいる形だ。
外部との交流も盛んだ。国内では今年3月に北海道のユースミニストリー「Growing Up」からメンバーを沖縄に招き、北は北海道、南は沖縄から全国を挟み込む意味を込めた集会「サンド一致Japan」を開催。また海外では、シンガポールのアジア宣教ミニストリー「ヒストリー・メーカー」の代表が去年10月の「ファイヤー・タイフーン」に参加し、彼らと友好関係を結び、宣教ビジョンを分かち合った。通常は月に一回の賛美集会を各教会で行い、若者のネットワークを深めている。
彼らのビジョンは、沖縄の地で苦しむ若い魂を助け、国内、そして世界に羽ばたくたくさんの神の働き手を送り出すこと。今、次の世代を育てることが重要だと語るFTスタッフ。若者からのリバイバルを心から願う彼らの中に、日本の未来への確かな希望を見ることができた。