聖職者によるサッカー大会「クレリクス・カップ」(聖職者カップ)が今年初めて開催されることが、イタリア各紙の報道でわかった。計16チームが参加し、2月からリーグ戦が始まる。決勝は6月初旬の予定。
ローマとその近郊の寄宿学校、大学、神学校の学生などに出場資格が与えられており、聖職者や法王の警護にあたるスイス人衛兵、バチカン美術館の警備員などからなるバチカン代表チームも参加する。
この大会は、スポーツを通じ教育を促進するキリスト教組織「イタリアン・スポーツ・センター」が主催するもので、キリスト教社会におけるスポーツを活気づけることが目的。すでにいくつかの大手スポンサーもついている。
スポンサーもつく本格的な大会となるが、安息日(日曜日)にはもちろん試合は行われず、イタリアのプロサッカーリーグであるセリエAでのように暴言を吐くようなことは厳しく禁止されている。
サッカー中継のコメンテーターを務めたことがあるほどのサッカー好きで知られるベルトーネ国務長官(バチカンの首相に相当)は昨年末、「セリエAの強豪チームに匹敵するバチカン代表チームを将来持ちたい」と話していたが、その夢の実現に向けた最初の一歩となるかもしれない。
また、故ヨハネ・パウロ2世は青年時代にゴールキーパーを務めた経験を持ち、04年には青少年の育成を目的としてバチカンに「スポーツ省」を設置している。