米国合同メソジスト教会の一部の牧師たちがジョージ・ブッシュ大統領の退任後、サザンメソジスト大学にブッシュ図書館を建設することに反対する嘆願書を作成し、署名活動を開始したことがわかった。
18日付のAP通信によると、この牧師らは嘆願書で「大統領という地位と大学が関連付けられることは不適切。メソジスト教会が社会的良心を守ってきた長い歴史を考慮し、図書館の建設に反対する」との意向を表明している。
これに対し、ブッシュ図書館の建設を決めた同大のブレッド・チェブス副学長は、「米国内に数多くのメソジスト教派があり、反対派はその一部にすぎない」と述べ、同教会の牧師の大部分と大学側、地域の住民から図書館建設賛成の声を聞いたうえで建設を決定したと説明した。同大はローラ・ブッシュ夫人の母校でもある。
サザンメソジスト大で図書館建設が決定したのは昨年末。反対意見は一部の教職員からも「国を戦争に巻き込んだ大統領の図書館を建設するのは大学の恥」と強く反対していた。
一方、当人のブッシュ大統領は、「本大学に大きな期待を寄せている」とコメントした。図書館建設に反対する人々に対しては「図書館建設により大学の教育機能が強化されるという点を考慮してほしい」と述べた。