フランスのルモンド紙が実施した世論調査で、同国のカトリック人口が急激に減少する一方、無神論者が増加したことがわかった。
1990年代初頭、カトリック教徒は全人口の80パーセントだったが、約10年経過した2006年末の時点で51パーセントとなり、29パーセントも減少した。また、無神論者は同じ期間で23パーセントから31パーセントに増加した。
カトリック教徒の98パーセントは「神様の存在を信じている」と答えたが、残りは「家族の伝統に従っただけ」と答えた。全人口の10パーセントだけが定期的に教会に出席している。
一方、イスラム教は人口の4パーセント、プロテスタントは3パーセント、ユダヤ教は1パーセントをそれぞれ占めた。
ルモンド紙編集長、フレドリック・ルノー氏は「フランスは構造的にも精神的にも、この結果が示す以上のカトリック国家ではないということだろう」と論評した。
欧米のキリスト教人口の減少を数字で示す格好となった。欧州福音同盟のゴードン・ロジャース総主事は、「欧州は世俗化された巨大大陸、霊性と希望を失った地である」としている。