米国でクリスマスの扱いをめぐって「宗教論争」が繰り広げられている。
米国では、数年前からクリスマスシーズンのあいさつの言葉が従来の「メリークリスマス(Merry Christmas)」から「ハッピホリーデイ((Happy Holidays)」に移り変わりつつある。
このような造語は、クリスマスをはじめ、一般社会で極力宗教色を抑えようとする人々が考え出したもの。信教の自由が保障される社会にさまざまな人種や文化の人々が共生しているため、特定の宗教色が色濃く出るあいさつは好ましくないという。最近ではこうした指摘を受けて、シアトル空港が敷地に一度設置したクリスマスツリーを撤去した。
このような事態に、クリスマスの本来の意味を伝えようと、キリスト教界は「『メリークリスマス』と叫ぶ運動」を展開して積極的に取り組んでいる。同運動の会員ゼン・ジルックスさんは「米国人の生活から宗教を完全に消し去ろうとしている人々が、クリスマスまで否定し始めた」と説明した。ジルックスさんは、クリスマスはイエス・キリストの聖なるご降誕を記念する日であると人々に訴え続けたいと話している。