世界最大のイスラム人口を有するインドネシアでは、クリスマスを前に、政府が警察官1万8千人を動員してキリスト教会など宗教関連施設や大使館付近の警備を強化している。
同国では、ほぼ毎年、クリスマスが近づくにつれ、アルカイダとの関連が指摘されるイスラム地下組織ジェマ・イスラミア(JI)が、キリスト教関連の地域で爆弾テロを繰り返している。
その例として、昨年はキリスト教徒居住区の市場で爆弾テロが発生して200人以上が死亡したほか、04年にはオーストラリア大使館、03年米系ホテル、02年にはバリ島のナイトクラブでそれぞれ爆弾テロが発生し、220人以上が死亡した。00年にはクリスマス前日に数件の爆弾テロが同時多発的に発生し、18人が死亡した。
在インドネシア米国大使館は、インドネシアに滞在する欧米人を標的としたテロを警戒しており、キリスト教会・ホテル・ショッピングモール・ビジネス街・外国人居住地区・外国人学校に注意を呼びかけている。
イスラム原理主義組織による活動が活発なスラウェシ島全域でも警察が警戒態勢を強めている。