英紙クリスチャントゥデイは15日、英国国教会(聖公会)のうち福音主義50教区の代表団が今週初めにカンタベリー大主教ロワン・ウィリアムズ師と面会し、同性愛者の聖職叙階問題などをめぐり具体的な解決策を求める要望書を提出したと報じた。
同紙が国教会新聞の報じた内容として伝えたところによると、要望書は同教会の主要連絡組織、アングリカン・メインストリーム、国教会福音主義協議会、ニューワイン・改革ネットワークが共同で作成した。
要望書では、聖書観の違いが原因で多数の福音主義教区が教区内の自由主義的な聖職者に対して不満を感じており、正統派の信仰を脅かす教会をこれ以上放っておくことができないと述べている。
福音主義の教区は要望書のなかで、国教会が共通の信仰を持っているとはいえない状態にあり、要望書に署名した教区は会員数の減少を阻止するために「視点を外側に向けること」を一層検討しなければならないとしている。
また、要望書では「もはや福音に根ざした成長も開拓も期待できない。われわれは、正規の許可を得られないとしても、祈りと経済と人材を通して宣教精神に則った教会形成を支持するべきだ」と、国教会の解体や分裂も辞さない構えだ。
同紙によると、福音主義の群れは「適切な指導者の決定と育成を任せる組織に不信感を抱いている」としたうえで、独自に指導者育成を行うことを既に決定しており、正規の承認は求めない方針と明らかにした。