国際的なキリスト教伝道者、ビリー・グラハム師(88)が夫婦のための墓地選びで深刻に悩んでいることがわかった。長男と次男の間で意見が分かれており、ビリー師の妻ルツさんは次男の意見に賛同しているためだ。米紙ワシントンポスト(13日付)が伝えた。
同紙は13日、今回の騒動が原因で「米国宗教界のロイヤルファイミリー」と呼ばれるグラハム家の家族関係に亀裂が生じていると報じた。ビリー師は、過去63年を共にした伴侶ルツさんを選ぶか、同師の後継者と目される長男フランクリン師(53)を選ぶかという「ソロモンの選択」を迫られているという。
父親の後を継いでビリー・グラハム伝道協会の代表を務めるフランクリン師は、墓地の候補としてノースカロライナ州シャーロットに建設中のグラハム記念図書館わきの敷地を主張している。一方、4年前からビリー夫妻の介護をしている次男のネドさん(48)とルツさんはこれに反対して別地を提案している。
フランクリン師は、図書館を訪れる人々に偉大な伝道家の生涯と精神を感じてもらいたいと話している。ルツさんはこれに対し「墓地が観光地の一部になってしまうのは避けたい」と話している。