キリスト教徒に対する迫害を監視する宣教団体「殉教者の声」(VOM)は14日、イラクの北部モスルで26日に拉致され行方不明となっていたイラク福音長老教会モスル教会の長老、ムントヒルさん(69)が12月1日に市内で遺体で発見されたと報じた。
目撃者の証言によると、ムントヒルさんは同教会の音楽集会で司会を務めた後、教会から自宅に帰るところを男らに取り囲まれ、車で拉致された。実行犯らは「ローマ教皇に対する報復だ」「地域内のキリスト教徒を皆殺しにする。この男から幕が開ける」などと話していたという。
10日にはバグダッド市内でカトリック司祭サミー・アブドゥラハドさんが教会を出たところを拉致され、13日に解放されたという。モスルでは同日までの3日間、全てのキリスト教会によるムントヒルさんを惜しんでの合同追悼祈祷集会が行われていた。