オスのペンギン2羽が赤ちゃんペンギンを育てる内容の絵本が米国で出版された。一部の父兄からは子どもへの影響や、学校関係者の消極性に憂慮する声があがっている。米AP通信が17日伝えた。
絵本は、ニューヨーク市中央動物公園でオスのペンギン2羽が卵を受け取り、自分たちのヒナとして育てた実話に基づいた物語。
同性愛者の擁護を暗に示す内容に、地元の小学校の父兄らは怒り心頭。絵本は学校図書館で市民にも貸し出し可能なことから、「幼い子どもたちが触れるには重過ぎる内容」と苦情を寄せている。父兄は教育委員会に対し、絵本を児童向け書籍の棚から移動し、貸し出しに保護者の許可を義務付けるなどの措置を求めている。
父兄からの閲覧制限の要請に対し、教育関係者は「図書館は市民全体のもの。一部の宗教背景や考え方を過度に保護することは難しい」と頭を抱えている。