メキシコの首都、メキシコシティで同性愛者による同性同士の婚姻を認める条例改定案が8日(現地時間)採択されたことがわかった。国内のカトリック教会は反対運動を続けている。
この改定案は同日、人口2000万人を代表する市議会の投票で賛成43、反対 17で採択された。中南米で同性同士の結婚を合法化した都市はブラジルの首都ブエノスアイレス(2002年)に続いてメキシコシティが2番目。
条例では、同性愛者が「市民的結合」として登録することを承認し、結婚同様の権利を認める内容。従来異性の配偶者に適用される遺産の相続権も認めた。
メキシコ・カトリック主教協議会は声明で、 「家庭の価値が社会的、経済的な圧力によって危機的な状況に置かれている。教会はこれに反対する」と述べた上で、「男性と女性との間にだけ成立する結婚が、個人を越えて社会と民族、国家、すべての善の基礎であることを再確認した」と同性同士の法的結合を非難した。政府に対し「人類と家族の尊厳を尊重する法の制定を要求する」としている。