イラクのキリスト教文化センターが職業能力訓練やキリスト教講義の提供を開始したことが米紙クリスチャンポストの報道で8日、わかった。イスラム教徒が国民の97パーセントを占める同国で、キリスト教人口を経済と信仰の両面から支援する方針だ。
キリスト教徒居住区には2つのキリスト教センターがあり、コンピュータ情報処理技術、音楽、英語学習を提供してキリスト教徒の就職を支援している。イラクではキリスト教徒というだけで就職が非常に困難になる。
宣教団体「オープン・ドアーズ」のカール・モーラ米国代表は同紙の取材に対し、「キリスト教徒のために経済的なインフラを整備することが急務だ」と話した。
センターはキリスト教を連想させる装飾が一切ないため、外観は周囲の建物と変わらない。モーラ氏は「攻撃の標的にされないための知恵が必要。センターの目的はキリスト教徒の訓練。キリスト教の宣伝ではない」と述べ、当地での宣教の厳しさを明かした。