職場で十字架のネックレスを制服の下に隠すよう命じた英航空最大手のブリティッシュ・エアウエイズ(BA)に対し、これを拒否して職務停止処分となったキリスト教徒の女性職員(55)が訴訟を検討していることが28日までに米紙クリスチャンポストの報道で分かった。
BA側は、ネックレスなどは見えないようになるべく隠すよう制服規則で定めているとしている。一方で、イスラム教徒らのターバンや腕輪は隠せないとして容認しており、キリスト教団体は「明らかな宗教差別」として訴訟を支持している。
この職員はテレビ局などの取材に対し「イエス・キリストが栄光を受けることが私の人生の目的。政治的な動機などない。信仰を表現することは聖書信仰を持つ人にとって当然の行為だ」と指摘した。
同紙は同職員の弁護士の話として「一国の最大手企業がキリスト教徒を他の宗教と同様に扱わないことに驚かされている。他宗教信者にだけ例外を認めることなどあってはならない」との談話を紹介している。