欧州35カ国の福音主義教会、12のキリスト教機関が加盟する欧州福音同盟(EEA)の総会が17−21日、欧州福音主義宣教師連盟(EEMA)の総会と合同で行われた。世界福音同盟(WEA)が公式ウェブサイトで25日までに発表した。
WEAの報告によると、ポーランド・ワルシャワの会場には38カ国150人の教会指導者が集まった。
EUの行政執行機関である欧州委員会で地域政策を担当するダヌータ・ヒュブネル氏が開会挨拶で、欧州連合(EU)が地域社会に根ざした活動に乏しいと指摘したうえで「EUの統合促進にはキリスト教会の存在がなくてはならない」と語った。
開催国ポーランド出身のヒュブネル氏は、EU統合促進委員会事務局長、ポーランド大統領府大統領補佐官として政治社会でも第一線で活躍している。ポーランドは教皇ヨハネ・パウロ2世を輩出したカトリック国。ヒュブネル氏自身もカトリック教徒だ。
ポーランド福音同盟のウワディスワフ・ドワト理事長によると、人口約3800万の同国には福音主義クリスチャン4万人、宣教師180人がいる。ドワト師は福音主義教会間の一致と協力に熱意を示した。
ゴードン・ショーウェル・ロジャースEEA理事長は欧州における福音の拡大について、アジア、アフリカ、中南米で迫害の中にも成長を遂げる教会から学ぶべきだと語った。特にトルコやカザフスタンではキリスト教への改宗に対する認識も厳しく、ベルギー、セルビア、イタリアではクリスチャンとして信仰を守ることが容易でないという。
他国の伝道と教会成長から謙虚に学ぶEEA総会がキリスト教会の模範を示すかたちとなった。ショーウェル・ロジャース師は「信仰という点では暗闇の中にある欧州だが、期待以上に明るい兆しを感じることができた」と総会を振り返った。