【ニューヨーク】近日公開される映画『ダヴィンチコード』でカトリック司教役を演じる俳優アルフレッド・モリーナさんは、「キリスト教指導者らは今『この映画を観にいくな』と言ったところで、それがかえってすべての信者に映画を観に行かせることになるのはわかっているだろう」とBBCニュースで語った。
米国キリスト教徒らもおおむね彼の意見に同意しており、マンハッタン・カルバリバプテスト教会会員のインマヌエル・シルビアさん(46)もこの映画を観にいかないようにと言われたキリスト教信者の1人であるが、それでかえって映画に興味を持つようになり、小説を読むに至ったという。
その後シルビアさんは『ダヴィンチコード』を解釈するため13日に開かれた6時間にも及ぶ勉強会に参加した。この勉強会には500人以上もの人々が参加したという。
米キリスト教宣教団体ICN宣教会会長兼創設者のマイケル・ブラウン氏は、この大会の始めにキリスト教徒ら、およびノンクリスチャンらにダヴィンチコードを観にいかないように説得するのは逆効果であることを主張した。教会指導者らがこの映画を観に行かないように勧め、この映画の内容に含まれている教会に関する隠された歴史的情報についての言及を控えることは、「やっぱり教会は何か隠しているんだ」と、一般の人々が余計に興味をもつことを助長するだろうと述べた。
米シェパードプロジェクト宣教会、"Chosen People"宣教会、キャンパスクルーセイドフォークライストは13日の勉強大会で、ダン・ブラウン氏が彼の小説の中で述べている『事実』と呼ばれている事柄に対する聖書に基づいた正しい解釈を行った。また"Breaking The Davinci Code"の著者で世界的に著名な聖書学者ダレル・ボック博士と、トールボット神学校新約聖書文学教授のマイケル・ウィルキンス博士が、初代教会や新約聖書に関する参加者らの多くの質問に答えた。
この勉強大会のことを知人を通じて知ったエリザベス・アラヤさん(49)も、このダン・ブラウン氏の架空推理小説を読んだ世界何百万人の読者の1人である。彼女はボック博士の反論本も手にしており、映画公開に伴ってなされた数多くの議論に積極的に参加し、「私の愛する主イエスをお守りするために装備を備えています」と述べた。
普通、ニューヨークで開催されるこのような聖書に関する勉強会は、その大半を高齢者が占めるものだが、今回の大会では若い世代の出席者も多数見られた。
また今回開かれた勉強会には、まだダン・ブラウン氏の小説を読んでいない人も数多く参加した。シェファード・プロジェクト・ミニストリー創設者兼会長のクレイグ・スミス氏によると、今回の勉強大会では参加者の中でダヴィンチの小説を読んだことのある人はたった3分の1しかいなかったという。
ダヴィンチコードに関する議論に参加した参加者らは、とにかくこのトピックに絶対的な興味があり、彼らの信仰を歴史的に探求したいという人々である。
まだ本は読んでいないが、ダヴィンチコードに関する3つの関連本を読んだことがあるというロバート・ウォルターさん(60)は、「一福音主義者として、私は個人的にも、キリスト教徒としても興味があります」と述べた。この勉強大会に参加して、映画について質問されたときのより良い準備ができたと語った。
また本を読んだことがないまま今回の大会に参加したクリスチャンのアニータ・ヒルさん(26)は、「『ダヴィンチコード』を観た人々にどのように返答してあげるべきか知りたくて、彼らに真実を教えてあげたくてこの大会に出席しました。この大会に参加して多くの『ダヴィンチ』に関する答えを得ることができたし、偽りの真実を認識できました」と述べた。
勉強大会に出席した参加者らに対しスミス氏は、聖書だけを唯一の参考文献として「真実を知る」ように促し、「もしみなさんが真実を知れば、これからダヴィンチコードを読んだときに光の道から一掃されないで済むようになります」と述べた。